塀の中の中学校 感想

 
2010年10月12日/ TVドラマ
TBS系ドラマ「塀の中の中学校」を観ましたので感想を。
平成22年度文化庁芸術祭参加作品らしいです。

塀の中の中学校

このドラマは、満足に読み書きも出来ない受刑者の話です。
単なるお涙頂戴もののドラマなら許さないぞ、と斜に構えて見はじめました。
しかし、不覚にも何回か涙目になりました。

私は、普通の字なら読めて書けて、簡単な計算なら暗算もできます。
近年はパソコンで文書作成することが多いので、ふと漢字を忘れる
こともありますけれど。

読み書きできることが当然のことだと思って生活してきました。
周りの人たちだって、そんなに自分と大して変わらない。
だから、最低限の教育を受けさせてもらったことが、こんなにありがたい
とは思いませんでした。

最初は、石川先生役のオダギリジョーさんのセリフにあるとおり、
犯罪者を税金で衣食住を世話してやって、さらに教育まで受けさせて
やるなんて贅沢だ、被害者の人権が軽んじられてないかと思いました。

確かに、不幸な境遇にあった受刑者たちに同情の余地はあります。
石川先生(オダギリジョーさん)は最後まで、
「私は罪も人も憎みます」という考えは曲げませんでしたが、私も同じです。

彼らが、読み書きも出来ないまま刑期を終えるよりも、
普通に読み書きできるようになった方が、被害者やその遺族に
より一層償いがしやすいと思うので、こういった制度には賛成です。

受刑者それぞれの不遇に、「うっ」とこみ上げるものもありました。
だけど、そこまでだったら、単なるお涙頂戴ものだったと思います。

職業として刑務所で教師をしている石川先生(オダギリジョーさん)
もまた人間で、その人なりに人生の苦悩がある点で大きく
共感できました。

彼はプロの写真家を目指すものの、生活の安定を求めて公務員の
道をいったんは選びました。
しかし、写真家への夢は捨てきれずにコンクールへ応募をして、
最終選考5名までには残れましたが、入賞は逃してしまいます。

自分よりは技術が下だと見下していた大学の同期(後輩だった?)は、
夢がかなってエライ写真家の下で活躍をしています。
石川先生(オダギリジョーさん)の悔しさはよく分かります。

ただ悲しいことに、コネとか運とかで人生がうまくいったり、または
うまくいかなかったりすることはよくあることです。
私も30年以上生きてきて、努力だけではどうにもならないことが
あることに気付きました。

今自分の置かれている環境で、小さな挑戦をし続けるしか現状を
変える手立ては無いのではないかと思っています。

劇中では、教師の仕事に意義を見出したように思われる石川先生
(オダギリジョーさん)ですが、私なら写真家への夢は捨てません。
教師をしながらでもコンクールに応募し続けますね。

写真雑誌の編集長(高橋克実さん)に、「あなたの写真には華がない」
とハッキリ言われていましたが、才能なんて自分に有るとか無いとか
思い込まない方が良いと思います。

世間を見渡せば、失礼な話「何でこんな人が?」という人が
成功したり、持て囃されたりしているではないですか。

ということで、私も小さな挑戦をし続けたいと思います。

「千原せいじさんが意外に良かった」とか、「渡辺謙さんはさすが」とか、
「最後の大滝秀治さんは泣かせる」という視点で感想を述べるのが
普通なのでしょうが、偉そうな講釈をたれましたでしょうか(汗)

とにかく、元気をもらえたドラマでした。

舞台はなんと偶然にも長野県松本市。
さて、何が偶然なのかは2~3日後のお楽しみです。
大したことじゃないんですけどね。

<出演者>
石川順平(29)桐分校教師・・・・・・・オダギリジョー
佐々木昭男(76)桐分校生徒・・・・・大滝秀治
ジャック・原田(66)桐分校生徒・・・・すまけい
小山田善太郎(39)桐分校生徒・・・千原せいじ
龍神姫之丞(22)桐分校生徒・・・・・染谷将太
三宅雄太(57)桐分校教師・・・・・・・角野卓造
野口宏治(54)刑務所長・・・・・・・・・矢崎 滋
杉田一夫(43)刑務官・・・・・・・・・・・村田雄浩
森大河(29)希望の一人息子・・・・・森山未來
太田努(45)カメラ誌編集長・・・・・・・高橋克実
高木和雄(58)本校校長・・・・・・・・・金田明夫
橋本肇(45)刑務所担当医・・・・・・・山本哲也
龍神小五郎(55)姫之丞の父親・・・蟹江敬三
石川政明(59)順平の父親・・・・・・・橋爪 功
川田希望(50)桐分校生徒・・・・・・・渡辺 謙
  


Posted by じろう at 07:08Comments(0)